ISAO SUZUKI & KILLER-BONG - KILLER-OMA @BLACK TERROR [CD] BLACK SMOKER (2012)

1,980円(税180円)

商品の説明

『手に負えないサイケデリック・アヴァン・ジャズの世界にようこそ』大谷能生に続く、ブラックスモーカー「エクスペリメンタル・シリーズ」第6弾は、JAZZ GODFATHER「鈴木勳」と「KILLER-BONG」による狂気の共演!3/30にBLACK TERRORにて行われた奇跡のセッションを完全収録!

 只ならぬ殺気を感じる。鈴木勲とKILLER-BONGが3月30日にBLACKTERRORで行ったフリー・インプロヴィゼーションには、2人の音に対する厳しさ、強靭な意志、覚悟というものが宿っていた。こうして、その日のライヴ音源を聴き直すと、感動や興奮よりも、畏怖や恐怖の領域まで僕は持っていかれてしまう。鈴木勲は小ぶりなダブルベースの前に立ち、KILLER-BONGは目の前の机にサンプラー、カオスパッド、カオシレーターを並べて構えた。鈴木勲がベースの弦を鋭く爪弾き、KILLER-BONGがサンプラーを叩くと、26分間の音の冒険がはじまった。鈴木勲がベースを疾走させると、KILLER-BONGはドラマーやピアニストに変身し、そして常に破壊的なダブ・エンジニアであり、動物的なヴォーカリストであり、狂ったラッパーであり続けた。あの、ひしゃげたスネア・ドラムの音を僕は1週間前の夜にGRASSROOTSで聴いていた気がするが、KILLER-BONGはサンプラーにこの日のために、新しい音を入れていたのではないだろうか。その引き出しと音の色彩感覚は無限に思えたし、このフリー・インプロヴィゼーションに参加しているのが、2人だけだったという事実に改めて驚かされる。そしてまた思うのである。これが、一流のインプロヴァイザーの対決であると同時に、渋谷のクラブのステージで実現したジャズ・ミュージシャンとヒップホップ・アーティストのエンターテイメント・ショーであるということを。退屈なフリー・インプロヴィゼーションに引導を渡しているようだ。前衛的でディープではあるが、キャッチーと言わないまでも、これは人を招き入れる音楽である。手に負えないサイケデリック・アヴァン・ジャズの世界にようこそ。


鈴木勲 :
立教大学在学中、来日したルイ・アームストロング・オールスターズの公演を聴き特にベース奏者のミルト・ヒントンに衝撃を受ける。1956年には米軍ベースキャンプで演奏を始める。その後松本英彦クァルテット、渡辺貞夫グループに入り活動。また自己のグループ結成後ファイブスポット等でライブ活動を行う。1963年の「幻の銀巴里セッション」でも菊地雅章、富樫雅彦、金井英人とのセッションを残している。1970年、来日したアート・ブレイキーにスカウトされ渡米、ジャズ・メッセンジャーズの一員となり全米、欧州をツアー。帰国後TBMレーベルで『ブロー・アップ』(日本ジャズ賞受賞)等の名作を録音。その後も多くの内外ミュージシャンと共演し、後年は日本の若手ミュージシャンの教育にも力を注いでいる。

その他の詳細情報

販売価格 1,980円(税180円)
型番 CD_IS019
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