SKYFISH x WENOD RECORDS "SPECIAL INTERVIEW"

■ アルバム発売おめでとうございます。現在のサウンドに到達するまでに、いろいろな影響があったと思います。始めて音楽と向き合うようになった (音楽にハマっていった) きっかけは?

 中学校に入ってすぐ出会った美術の先生が、ASIAN DUB FOUNDATIONとかBOREDOMSとか大好きで、EYEの画集とか見せてくるような変わった人で、その人の影響でいろいろ聴いてたんですが二年生になると同時に、その先生が無免許運転でパクられてクビになっちゃって、笑

 その後はメロコア・ミクスチャーブームだったから、HUNGOUTっていう民放でやっていた番組やWARPマガジンで、その辺のバンドやカルチャーがたくさん紹介されていて影響されてましたね。


■ トラック制作に興味を持ったのはいつごろからですか?そのきっかけとなったものは何だったのでしょうか?

 中3の頃読んだクイックジャパンの一冊に、日本のGABBAシーンの特集が載ってたんですよ。当時はGABBAなんて聞いたこと無かったけど、すげー濃い見た目の人がたくさん載ってて、笑。「サンプラー1台で作れる」とか「何でもサンプリングしたらイイ」みたいなことが書いてあって、面白そうだからCD買ってみたら、アニメの声から、広島に原爆を落としたパイロットの声までホントに何でもサンプリングして曲の中に取り入れてて、カッコつけ盛りの中学生には、その「カッコつけなさ」がカッコイイなーって、価値観が変わってしまう程の衝撃でした。

 あと当時ATARI TEENAGE RIOT周りのDIGITAL HARDCORE RECORDINGSもリリースが多くて、高校に入ってからはGABBAとDIGITAL HARDOCREばっか聞いてたので、こういうのを自分でも作ってみたいなーと思ってサンプラーとシーケンサーを買って曲作りを始めました。




■ 本作 "RAW PRICE MUSIC" リリース元である "POP GROUP" との契約の経緯を教えて頂けますか?

 2006年頃にMILKでDJした時にPOPGROUPのオーナーのヒロキさんに声をかけてもらって、それからKAIKOOに呼んでもらったり、RUMIさんのアルバムやKAIKOOのコンピに参加させてもらって、そろそろアルバムやらない?って去年から言われ始めて、年末から俺がやっと動き始めた感じです。

■ アルバムタイトル "RAW PRICE MUSIC" に込めたメッセージは?

 GABBAを聞いてた時期は「中古・テクノ」のコーナーを中心にCDを買ってて、そこに4枚組ボックスセットの「LOW PRICE MUSIC」ってコンピがよく売ってたんです。JUNGLE'95とかGARAGEとかいろんなシリーズが出てて、そこからJUNGLEとかGARAGEを知ったっていう経緯があるから、自分のアルバムを出すに当たってモジってみた、というのが由来です。

 RAWっていうのは生、って意味が強いけど、アブないとか、不良っぽいニュアンスも含んでいるから、客演してくれているMCの性質をタイトルに反映させる意味も込めてのRAWですね。

■ 今回のアルバムでは沢山のMC客演を迎えてますね。MCとの曲作りでエピソードとかありましたら、お聞かせください。

 CIAZOOの曲は去年の年末にULTRA VYBEのスタジオで録る予定が、TONOがインフルエンザにヤラれてレコーディングに来れなくて、VIRUSにヤラれてULTRA VYBEに来れなかったということでULTRA VIRUSって曲名になりました。

 CHO YABEEEはドラムだけの状態でレコーディングしたので、あのトランスみたいなシンセは後から乗せたものです。鎮座君と曲を作る時は、ちょっと音数足りない状態で渡して、乗せてきたメロディーに合う音を足すことが多いですね。

 意外にも一番付き合いが長いMCが漢さんなんですけど、知り合ってからどんどん凄い存在になっていくから謙遜しちゃってあんま声かけられなかったんですけど、アルバムを機に一緒に曲作れて嬉しかったです。


■ "鎮座ドープネス" さん客演の "Choo Yabee" ですが、かなりキテマスネ。笑。単純にダンスホールフォロアーにも聞いて頂きたいなと思いました。トラック、リリック共にエンターテイメントに溢れていて、今の日本のダンスホールシーンに欠けているものが、この曲には詰まっているなと感じました。鎮座さんとは長い付き合いだと思いますが、出会ったキッカケを教えて頂けますか?

 そう言ってもらえると嬉しいです!2005年頃、油風呂 (CHUCK MORISが在籍していたユニット) がデモ作った時にトラックを提供したんですけど、その中に鎮座DOPENESSが入ってて、それこそ「この人超ヤベーじゃん!」ってなってCHUCK MORISに紹介してもらいました。紹介してもらった翌日にUNITでDJ光光光 (EYE) が出るパーティがあって、そこでまた偶然会って、鎮君こんなんも聴くんだね?とか話して仲良くなりました。

■ トラックを聞いてると、全体的に90年代のダンスホールからジャングルのリズム (リディム) の影響が強く感じられました。ダンスホールやジャングルは良く聞かれるんですか?その魅力は?

 ジャングル聞いてから、そのサンプリングソースとしてダンスホールを聴き始めたんです。俺のアルバムだと"JUDGEMENT"とか"ULTRA VIRUS"、"FLASHBACK'94"などで使ってるドラムは "AMEN" って呼ばれてる有名なブレイクビーツで、JUNGLEはコレをチョップして並べて作るんですけど、並べ方・崩し方にラップで言う"フロウ"みたいなものがあって、それが魅力ですね。

 こいつのフロウ気持ちイイな、とか、こいつ雑だな、とか、ラップみたいな感覚で聴いてますね。90年代のダンスホールについては原始的なんだけど電子音で作ってるトコが魅力かなぁ。。。レゲエはもっと詳しい方がたくさんいるので謙遜してしまいますね。




■ アルバム全体を通して "レゲエ" という一つの大きなテーマがあって、様々なクラブミュージックに消化していて、とてもバラエティに飛んでいるジャンルレスな雰囲気がでていますね。自分自身ジャンルに入れるとしたら、どこに当てはまるんでしょうか?もしくは新しいジャンルを作るとしたら何になるんですかね?

 最近バイレファンキやボルティモア・ブレイクスみたいな、土着的なダンスミュージックが各地で発掘・評価されてるじゃないですか?ダンスホールレゲエも元々はジャマイカの土着的なダンスミュージックだったと思うんですけど、大きい枠でその辺の音楽を意識してココ数年聞いてたんで、それがアルバムの内容に反映されてるかもしれないです。

 日本語ラップとHIPHOPってほぼイコールになっていると思うんですけど、BAILE FUNKIもラップだと思うし、イギリスでもGRIMEやJUNGLEの上で黒人がトースティングするのもラップだと思うし、日本語ラップもラップである以上、HIPHOPとイコールである必要は無いと思うんですよ。だからHIPHOPのアルバムでは無いけど日本語ラップのアルバムではあると思います。

 ミュータントヒップホップって売り文句は、日本語ラップ=HIPHOPになってる現状を踏まえた上でのことで、個人的にはHIPHOPのアルバムを作ったっていう意識は全く無いです。新しいジャンル、ってのは現時点では思いつかないですが、大きい枠では「ストリート寄りのダンスミュージック」と言ってもイイのかな、と思ってます。


■ 客演のほとんどがヒップホップの中でも癖のあるMCが揃っていますが、逆にレゲエMCを客演に迎えるとしたら、やってみたいアーティストとかいますか?

Papa U-Gee、YOYO-C、Rudebwoy Face, Cutty Ranks、Reggie Stepper、Danny English、Burro Banton、Pinchers

■ 今回のアルバムは、どんなリスナーに聞いて頂きたいですか?

 
一言で言えばマニアックじゃない人に聴いてもらいたいです。

 俺は元々ブレイクコアとかエレクトロニカといった、ダンスミュージックの中でもかなりコアなシーンで活動していたけど、そういうシーンのパーティっていつも来る人一緒だし、コアな話が共有出来たりして良い面もあるけど、広がっていく感じがしないんですよね。

 今回アルバムにMCがたくさん参加してくれたから、コアな音楽の濃度を薄めることなく、いろんな人に聴いてもらえるアルバムが出来たと思うし、せっかくPOPGROUPが出してくれるからには自主リリースじゃ届かないような、マニアックじゃない人が聴いて、トラックに反応してくれれば、その先のもっと面白い景色を紹介したいなーって思ってます。


■ アフラさん、ゼンラロックさん、ロボさん、等とネットラジオ (Outtanet) を配信していますね。ゼンラロックさんから、かなりの反響だと聞いていますが、このラジオを始めることになった経緯を教えて頂けますか?

 ラジオのメンバーにSPEX SAVERSっていうイギリス人の二人組がいるんですけど、彼らが海賊ラジオみたいなMCが上手いから、ラジオやろうとかラジオ風のMIXを録ろうとか、三人で何かやろうって話はしてて、そんな折にARTICALIZMのタロウ君のつながりでAFRAさん、ZEN-LAさんも皆で一緒にラジオやろう、って話が盛り上がって、俺がスティッカムっていうリアルタイムにネットラジオが出来るサービスを見つけてきて、みんなでやり始めた感じですね。今後も番組の質を高めながら普通のラジオじゃ出来ないことをいろいろやっていきたいですね。



■ 現場での活動も繁盛ですね。最近のDJ/LIVE時の機材セットを教えて頂けますか?

 基本的にはPCのみで、インターフェイスを通してDJミキサーにつないでます。SERATOみたいなコントローラーにも興味あるんですけど、元々PCでDJを始めたのでマウスが一番やり易いんですよね。

 今後はWACOMのNEXTBEATって機材でやろうと思ってます。コレはTRAKTOR DJみたいなDJソフトとタッチセンサーのMIDIコントローラが一体になったようなハードウェアで、今夏発売する予定のを今お借りして使ってるんですが調子良いっす。


■ 4月に上海でライブをしてきたそうですね。上海のクラブ事情はいかがなものですか?

 仕事で上海に来てる欧米の人が遊びに来る場所、って感じで欧米の人を中心に500人くらい来てましたね。クラブに限らず、上海はかなり面白かったですよ!!!死んだ豚を三匹、原付の後部座席に乗っけて走ってる人を見ました!

■ 海外と日本のクラブシーンに違いはありますか?日本のクラブシーンの魅力はなんでしょう?

 違いと言えば、外国のがエントランスが安いけど、日本は高いですよね。日本の魅力は、パフォーマンスが面白いアーティストが多いことかなって思います。欧米の国でDJすると、誰もブース見てないことも多くて、DJにパフォーマンスを求めてないな、って感じがします。逆に日本の場合は全員ブースをガン見してるから、何かしなきゃ、って気になります。かと言って俺は何も出来ないんで、内容に集中してプレイしてますけどね。

■ 今までに影響を受けて来たアーティストを教えていただけますか?

 
HAMMER BROS、EC8OR、OMAR SANTANA、REMARC、サイケアウツ、カストロ、VENETIAN SNARES、SHITMAT、LEE PERRY、BANGRADESH、NEPTUNES、KING JAMMYなどなど。

■ 現在活動している国内、海外のプロデューサー、MCで好きなアーティストを挙げて下さい。

 
MODESELEKTOR、BASS NECTOR、AC SLATER。日本語ラップだったらA-THUGとSMITH CN。

■ 今後の活動予定を教えて下さい。

 
今年はDJ SKYFISH名義でMIX CDを出したり年内にミニアルバム的なモノなど、いろいろリリースしたいなーと思ってますので、アルバムが気に入ってくれた方は引き続きチェックしてください!

■ 最後にリスナーにメッセージをお願いします。

ラリックス!


取材 : 2009年5月4日
質問 : カミナガ (WENOD RECORDS)
回答 : SKYFISH




ARTIST : SKYFISH
TITLE : RAW PRICE MUSIC
FORMAT : CD
LABEL : POP GROUP
RELEASE : 2009
PRICE :
2100yen (tax in)

wenod special offer!! (特典)
 wenod特製
マッシュアップ・ミックスCDR音源付き!


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 まちに待ったSKYFISH のファーストアルバム、"RAW PRICE MUSIC" が遂に発売!!フィメールMC "ルミ" のライブDJ、鎮座DOPENESS へのトラック提供、AFRA、ZEN-LA-ROCK とネットラジオ番組をスタートさせる等、活動しまくりのプロデュサー "SKYFISH" が遂にアルバムを完成させた!!


about SKYFISH ...

 東京を中心に活動し、POPGROUP に所属する若手のトラックメイカー/DJ。様々なダンスミュージックに深い造詣を持つ彼ならではの選曲には定評があり、RUMI のライブDJ、鎮座ドープネスへのトラック提供、AFRA、ZEN-LA-ROCK とネットラジオ番組をスタートさせるなど精力的に活動。また自身のLIVE に鎮座DOPENESS やCHUCK MORIS をサイドMC に迎えたプレイも各地で話題を呼んでいる。

 1999年、作曲をスタート。2001年にレーベル19-T に参加。2003年にはDJ のキャリアをスタートし、V.A. / LANDSCAPE(CHINA) 楽曲提供。翌2004年にはヨーロッパツアーを行い、ロンドン・オランダ等でDJ。ロンドンのスクワットパーティーではTHE BUG らと邂逅。共演を果たす。V.A. / TRADE &DISTRIBUTIONALMANAC vol.2(UK) に楽曲提供。2005 年、台湾に招待され、翌2006 年にはオーストラリアでDJ。国内での活動に留まらず視野を広げていく。

 2007 年には鎮座DOPENESS と共にLIVE 映像を中心としたBOOTLEG DVD、RETURN OF THE FUTUREDAZE を発表。同年RUMI のアルバム「Hell Me Why??」に収録され12" としても発売されたheso-CHA のプロデュースや、V.A KAIKOO PLANET にSHANG TENG/ SKYFISH feat.RUMI+鎮座DOPENESS で参加し、トラックメイカーとしてもオリジナリティを追求。

 RUMI、KOCHITOLA HAGURETIC EMCEE'S、CIAZOO といった個性溢れるMC 達とのコラボレーションを経て、ラップという手法はHIPHOP とイコールでは無いという確信を得ていく。ロンドンにおける GRIME やブラジルのBAILE FUNKI のように、ラップではあるけど HIPHOP では無い" 何か" をココ日本から発信しようとする、数少ないオリジナリティを持ったトラックメイカーである。

 AFRA、ZEN-LA-ROCK とネットラジオ番組"outtanet radio" をスタートさせるなど、クラブやパーティの枠に収まらない音楽との付き合い方を提案。既存の枠を一切無視した彼の活動からは今後も目が離せそうに無い。







ARTIST : DJ SKYFISH + 鎮座DOPENESS + CHUCK MORIS
TITLE : 3 THE MURDAWAY
FORMAT : CDR
LABEL : WHITE LABEL
RELEASE : 2009
PRICE :
1000yen (tax in)

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ARTIST : V.A
TITLE : STRICTLY DANCING MOOD VOL.1
FORMAT : CD
LABEL : PART2STYLE
RELEASE : 2008
PRICE :
1980yen (tax in)

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ARTIST : V.A
TITLE : KAIKOO PLANET
FORMAT : CD+DVD
LABEL : POP GROUP
RELEASE : 2008
PRICE :
2500yen (tax in)

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